風邪や下痢・発熱などの身近な急病から、頭痛・めまいなど繰り返す症状まで広く診療をしております。また、高齢者特有の心身の特徴を把握し、全人的な医療を行います。
逆流性食道炎
食後のゲップ、口の中に苦い水が上がってくる、胸やけ、胸痛などが主な症状です。
胃内容(特に胃酸)が、食道内へ逆流することによって、食道に炎症が起こり、食道炎になります。放置すると潰瘍が生じたり、食道が狭くなり、食べ物が通りにくくなります。
夜ぐっすり眠れなくなったり、食べたい物が食べれなくなったり、気分が不快になり、仕事や日常生活に支障をきたすようなことがあります。
胃潰瘍・慢性胃炎
みぞおちあたりの痛み、吐き気、食欲不振、胃もたれなどが主な症状です。
ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因と考えられています。
上部消化管内視鏡(胃カメラ)で、胃粘膜の炎症を確認し、呼気検査、抗体測定などを併用し診断します。飲み薬でほぼ除菌できます。ピロリ菌の寄生で萎縮した胃粘膜からの胃がんの発生も、除菌により減少させることができます。
大腸がん、肛門疾患
大腸がんは、食事の欧米化とともに増え続けています。便秘しやすくなったり、お腹のはりが気になったりする方は、下部消化管内視鏡(大腸ファイバー)や便潜血反応などの検査を行います。小さなポリープのうちに発見できれば、内視鏡的治療で根治可能です。
日本人に多い肛門疾患は、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)、肛門周囲潰瘍です。排便時の出血や肛門からの痔核の突出による痛みが起こります。また、排便時の出血は、肛門に近い大腸がんからの出血であることがあり、注意が必要です。
狭心症
心臓は3本の血管が酸素を送ることで休むことなく拍動しています。この血管が動脈硬化により狭くなり、心臓が酸欠になると胸痛が起こります。階段や坂道をのぼると胸に圧迫感を感じるのが典型的な症状です。日本では、狭くなった血管にステントを挿入して広げる治療が普及しています。丁寧な問診、負荷心電図、心臓超音波検査、24時間心電図でしっかり診断を受け、治療方針を決めましょう。動脈硬化を悪化させないためのリスク管理も並行して行うことが大切です。
不整脈
動悸と表現されることの多い不整脈ですが、脈が速くなるばかりでなく、遅くなるものもあります。なかでも心房細動は、最もよくある不整脈で年をとればとるほど起こりやすくなります。意識消失の原因となったり、脳梗塞をおこしたりすることもあり、服薬治療が必要です。カテーテルを使った心筋焼却術で根治が可能な場合もあります。いろいろなペースメーカーを挿入された方の定期的なチェックも行います。
認知症
認知症の増加は社会問題化しています。糖尿病の方は約2倍、認知症を発症しやすくなりますし、小さな脳梗塞などの血管病変があると発症後の進行が速いこともわかっています。当院では、生活習慣病是正の観点から認知症の予防を行います。
また、認知症には、物忘れ、道迷いから始まるアルツハイマー型認知症のほか、若くして性格変化で始まることの多い前頭側頭型認知症、転倒や妄想が起こりやすいレビー小体型認知症などがあります。当院では、介護者が楽になることを第一として、病型ごとに、抗認知症薬や神経に作用する色々な薬、健康食品を使って、対応困難な症状のコントロールを行います。また、通院自体が困難であったり、通院介助の負担が大きかったりする場合は、訪問診療を行いますのでご相談ください。
生活習慣病(糖尿病・高血圧・高脂血症・肥満)
食べすぎ、飲みすぎ、運動不足という生活習慣から内臓脂肪が増加し、動脈硬化の原因となるこれらの病気が重複して起こってきます。栄養士による栄養指導のもと、正しい方法で、内臓脂肪の燃焼を図りましょう。また、生活習慣病としての糖尿病の治療は、血糖を調整するインスリンを分泌する膵臓を保護する方向へと変わりつつあります。当院では迅速検査で血糖、HbA1c、尿アルブミン値を測定し、血糖や糖尿病合併症のコントロールを行います。
高血圧も健診などで指摘を受けているにもかかわらず、無症状のために治療を先送りされている方も多いようです。頸動脈の超音波検査にて、全身の動脈硬化の状態を推測することが可能ですので、心臓病や脳卒中を起こす前に、気軽に受診して治療を始めましょう。肥満による睡眠時無呼吸症候群の簡易診断や治療も行います。
アレルギー性疾患
様々な誘因(アレルゲン)に対するアレルギーによって病気が起こります。最も多いのが、花粉症です。くしゃみ、鼻汁、鼻閉以外にも、様々な症状が起き、日常生活に支障をきたすことがあります。花粉症は、症状が出ていなくても、花粉飛散開始日より治療することが大切です。
気管支喘息や咳喘息もアレルギーが関係しています。最近増えている咳喘息は、呼吸困難を伴わない痰がらみの咳が、風邪の後などに長く続くものをいいます。吸入薬により気管の炎症を抑えることが治療の中心となります。
禁煙外来
喫煙者は、各種のがんや循環器の病気(心臓病、脳卒中など)、呼吸器の病気(COPD、肺気腫など)、認知症にかかりやすくなります。特に近年では、肺がんや肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)が増え続けています。同時に自分の意思とは無関係に吸ってしまうご家族の受動喫煙による健康被害も問題です。喫煙は、ニコチン依存症という薬物依存症ですので、禁煙を一大決心して始めても、2週間は可能ですが1ヶ月はなかなか続きません。
禁煙を希望する方に、飲み薬と貼り薬で治療を行います。
在宅診療
認知症やがんなど一人で通院が困難な方を対象に月2回以上の訪問診療を行います。
開始の方法は以下の通りです。
【開始の方法】
① | ご家族から電話でご依頼ください。 |
相談に外来にお越しいただく日時を決定します。 | |
② | 相談後、ケアマネージャーと連絡をとり、 |
訪問看護や介護の事業所と連携します。 | |
③ | 電話で初回訪問日をお知らせします。 |
④ | 初回訪問後、受け入れを確定し、治療計画を立て、 |
訪問診療を開始します。 |
天王寺区・中央区・東成区(各全域)
城東区の一部(南部、北は寝屋川、東は内環状線まで)
応相談… 阿倍野区、浪速区、生野区
健康診断
近年、増加傾向にある三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)や生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満など)は、 食生活や運動習慣、喫煙、飲酒などの要因が日々蓄積された結果起こります。これらの疾病で、健康寿命を縮めないためには、
1.健康診断を通じて体のコンディションを定期的にモニターすることで、自分自身の状態をよく知る。
2.病気にかかってしまう前に生活習慣を変える。
3.自分自身とうまく付き合っていく。
ことが理想的です。そのためにも、当院では、「早めの予防」を推奨し、思い立った時に気軽に受けていただけるようリーゾナブルでフレキシブルな健診メニューを提供しています。 みなさまの健康維持及び疾病予防にぜひご活用ください。
尚、一般健康診断は事業者に義務づけられた健診です。(労働安全衛生規則第43~47条による)。また、事業所の職員数が50人をこえると産業医の配置が義務づけられます。一般健診、産業医の御依頼もお受けしております。